風邪を引いたら森に行く?

現代社会、特にビジネスの世界では、効率性、生産性、早く結果を出すことが重要視されています。

この価値観に慣れてしまうと、健康においても即効性を重要視するようになってしまいます。

例えば、体の痛みには鎮痛剤、高熱には解熱剤、下痢には下痢止め、といったように、辛い症状に耐えられず、すぐに薬の力で抑え込もうとしてしまいます。

しかしこれらは、根本解決にはならず、一時的な対処療法にすぎません。

漢方の養生では、【心】の持ち方や、毎日の正しい【食事・休息・運動】の積み重ねで自然治癒力を高めることが健康な体を作ってくれると考えられています。

まさに「ローマの道は1日にしてならず」ですね。

さて、前置きが長くなりましたが、今回は自然治癒力を高めてくれる森林浴の魅力についてご紹介します。



1、フィトンチッドでリラックス

樹木が発散する揮発性の芳香物質「フィトンチッド」。樹木が昆虫や動物などの外敵、細菌から身を守るための摂食阻害作用などが役割ですが、私たち人間にとっては安らぎや爽快な気分をもたらしてくれることで知られています。

2、ストレスホルモンが軽減

森林で40分ほど過ごすと、唾液中のストレスホルモン「コルチゾール」が減少することが分かっています。

3、免疫細胞の活性化

免疫を司るリンパ球の一種で、癌やウィルスを退治てくれる「ナチュラルキラー細胞」が活性化します。
ある実験では、被験者のグループの一方は都会で、一方は森の中で何日間か過ごしてもらったところ、森の中で過ごしたグループではナチュラルキラー細胞が活性化し、しかもその効果は一時的でなく、1ヶ月後まで持続するという結果も出ています。(都会のグループは変化が見られませんでした)

ヨーロッパでは、「風邪を引いたら森に行きなさい」という格言もあり、森林療法が盛んに行われています。

森林療法の最先端をいくドイツでは、地形療法士が同行する森林療法に関しては保険を適用しています。

また、かつて人類は、食べもの、着るもの、道具などの生活に必要なものを全て森の中で得てきましたし、今の生活に欠かせない石油、石炭、天然ガスも自然の恵みです。
私たちは長い間、森に守られてきたので、特別な想いがDNAに刻まれているのです。
だからこそ、森に入ると地球上のひとつの命としての自分を自覚し、本来の生命力を取り戻していくのです。



週末は自然豊かなところに出掛けたり、平日の夜も緑豊かな公園などをお散歩するように心がけてみるのはいかがでしょうか。

参考文献 :
豆知識 :
・フィトンチッドという言葉は、1930年代に、旧ソ連のB.P.トーキンによって名付けられた。
・2004年、林野庁主導のもと研究会が発足。森林療法士の公的資格化も検討。

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